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従来型の業績重視の中長期投資と、デイトレは正反対、180度違う..9/8/2005

 業績重視の中長期投資と最短1分で買ってから売るデイトレとはとても違う、と思っていた。さらに最近両者は正反対、180度違うと考えるようになってきた。

         中長期投資   対  デイトレ比較
業績        重視           無視
事業内容     重視           無視
取引の方針   じっくり保有      買ってから売るまでの保有時間は短い方がよい

 つまり今までの考え方を転換しないとデイトレでは利益が出ない。デイトレは新しいスタイルの取引だ。

仮想取引を面倒がるな...上達の秘訣は練習..9/8/2005

 株式投資でより大切なのは2つだけ。仮想取引と損切りである。これらの重要性を理解するのに、独学の場合最低2年かかる。私は1年かかった。だから塾でより短期間で理解させるのが私の仕事だ。

 反対に、生徒が簡単に儲けようとして知りたがるのが、銘柄と売り買いのタイミング、そして板情報とチャートの読み方である。塾では儲かりそうな銘柄は言わないことを生徒に説明し了解を得ている。すると次に板情報とチャートの読み方を教えてくれ、と言われる。

 ここで問題がある。板情報とチャートの読み方を1日や3日で習得することは不可能である。私でも5年かけて失敗しながらだんだん理解してきた。では講師の私に教えられることは何か?

板とチャートの使い方

1.板と5分足チャートは、2対8くらいの割合で活用する。

2.板には騙しが多いので注意せよ。

3.板は買いと売りの注文を出すときに活用せよ。先を読むには5分足チャートの方がよい。

4.全銘柄約5000の中から、先を読みやすい形のチャートを探せ。

5.大きく下がったら買え。

6.株は上げたら下げる。下げたら上げる。


 実際この2つ、仮想取引と損切りはとても地味な作業である。時間がかかるし、楽しくないかも知れない。だから初心者投資家は、この練習を嫌がる傾向がある。しかしスポーツでも何でも練習せずして上達はない。練習せずして年率20%は難しいと信じている。

株式投資のギャンブル性...9/2/2005
 私は株とギャンブルは違う、と主張しているが確かに注意しないとギャンブルになってしまう危険はある。ギャンブルとは熱中しすぎると損してもやめられずに、ずるずる損の深みにはまり、気が付くとすってんてんになってしまうものだ。ラスベガスなど巨大カジノには観光で何度か行っているが、お酒は無料かせいぜい1杯1ドル程度ととても安い。客が冷静さを失うように仕組まれている。酒はほどほどにして損を管理し、最初決めた金額以上使わないように心がけたい。

 損益を知りしっかり管理する、ということは投資では重要である。生徒さんの中に、中長期株投資歴10年以上のベテランが何人もいる。彼らはおよそ10−20銘柄を保有し、パソコンなどを使って現在保有の銘柄の損益は管理しているが、売却した何年も前の銘柄の全ての損益をあまり把握できていない。

 私が、投資額がいくらで、現在の利益がいくらか尋ねても正確に答えられないのだ。講師として私は非常に困っている。なぜなら生徒さんの過去の成績の利率がわからないとアドバイスできないからだ。もし私よりよい成績なら教える必要がないかもしれない。

 このように投資家は投資歴全ての損益、利率を管理しある程度覚える必要がある。それができない投資家は、ギャンブルのように過熱しすぎて損を繰り返し、さらに悪いことに、それさえも気が付かないで大損するのだ。過去の損益および過去1年毎の利率をしっかり把握すべきだ。

野球の打率と投資の利率と勝率...8/31/2005
 年利10%とは、たとえば1000万円の資金が1年後に1100万円に増えることである。そのくらいは、中学生でも分かりそうであるが、問題は他にある。株取引を教えていると、初心者ほど資金を5倍10倍に増やしたい、などどいきなり大きな目標を言う。5倍と言えば500%である。そこで腕の良い講師はその難しさと、適正な目標の見つけ方を指導しなければならない。

 ではどのくらいが妥当か。最初の1年は、利率0%つまりトントンで優秀である。ただ取引回数が少なすぎると具合悪いので最低取引回数を設定する。そして2年目は10%を目指したい。なぜ10%なのか?そこで10%の意味と達成の難しさを是非知るべきだ。
 たとえば野球では3割バッターは優秀と言われるように打率3割を打つと好打者だ。7割は凡打、つまり失敗しても優秀と認められるわけだ。それについては広く知られている。中には5割、8割を目指すものがいても不思議はないが、すぐにその難しさに気づく。
 では投資ではどうか。野球で打者は7割失敗してもよいのと同じく、株取引にも失敗が必ずある。ではどのくらいまでの失敗は許されるだろうか。たとえば、100万円を資金として年10%目指すとしよう。利益は1年で10万円だから月8333円、さらに1カ月に平日は20−22日ぐらいあるので20日間取り引きするとして1日416.6円利益を出せばよい。簡単にするため手数料は無視する。失敗トレードもたまにはするので、1日1000円の利益または損失を限度とすると、3勝1敗の場合、4日間で2000円の利益となり1日あたり500円。また2勝1敗とすると3日で1000円1日あたり333円の利益となる。つまり前者の場合、目標の1日416円を達成できる計算となる。1日の儲け目標1000円として3勝1敗でOKである。または1日の損益限度を2000円までとすれば、3勝2敗でも5日間で2000円の利益、つまり1日400円。2勝1敗なら3日間で2000円の儲け、つまり1日666円の利益となる。
 このように投資をする場合、なんとなく小遣いが増えればいい、と考えるのではなく1年間の目標利率とプランを立てることが大切である。そして失敗の発生を防ぐことは難しいので、起きたら小さく済ませることが大切である。失敗とうまくつき合う。上手に負けるというのはこのことである。
 ちなみに打率は最低で0割だが、投資の最低はすってんてん、つまりマイナス10割、−100%である。不幸にもそうなったら再起不能、再びプレーするのは困難になる。


100万円の資金で年率10%目指す場合
 1日+1000円の利益または損失を繰り返すと仮定したら3勝1敗で達成。1日平均+500円。勝率7割5分1日+2000円の利益または損失を繰り返すと仮定したら2勝1敗で達成。1日平均+400円となる。勝率6割6分6厘。つまり投資では勝率6〜7割でよい。3〜4割は失敗しても許されるわけだ。

 このように投資は学問ではないから、常に正しい答えはなく、絶対に儲かる方法は存在しない。しかし1日2000円の損益としてこつこつと2勝1敗のペースを維持すれば資金100万円を年率10%で運用して利益10万円を達成できる。講師もよく失敗する世界なのだ。


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